娘が30代になったにも関わらず独身だと、次のような心配を抱く方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「娘は結婚についてどう考えているのだろうか」
「結婚に対する考えを聞きたいけど、どう切り出せばいいんだろう」
結婚は非常にナイーブな話題なので、切り出し方を間違えると親子間に溝が生まれてしまいかねません。
そこでこの記事では、30代独身の娘(ご息女)がいる親御様のために、30代娘との向き合い方や注意点などを解説します。
30代の娘が独身なのは恥ずかしい?
結論を言うと、30代の娘(ご息女)が独身なのは恥ずかしいことではありません。
現在は晩婚化が進み、30代で独身でも珍しくないからです。
たとえば、2015年に発表された国勢調査によると、30代女性の約4人に1人が未婚です。
年代 | 未婚率 |
30 ~ 34歳 | 33.7% |
35 〜 39歳 | 23.3% |
30代平均 | 28.5% |
参考:平成27年国勢調査
このように、30代独身の娘を持っているのは少数派ではありません。
「恥ずかしいことなのだろうか」と考えているなら、まずは安心してください。
30代独身の娘の末路
一方で、娘(ご息女)に結婚してほしいなら危機感を持たなければなりません。
男性のほとんどは「子どもを授かりたい」と考えているため、高齢出産のリスクが少ない35歳未満の女性を希望条件にすることが多いからです。
ある結婚相談所の調査によると、「子どもがほしくない」と考える男性は全体の2割程度しかいませんでした。
こういった事実から、30代女性の婚活は20代に比べると非常にハードです。
ご息女が婚活に対して本気になっていないのなら、次のような末路をたどることになりかねません。
- 一人寂しく生きることになる
- 結婚できなかったことを一生後悔する
- 寂しい人生を送ることになった親を恨む
不安を煽るような内容ですが、記事の後半では、30代独身の娘に対する向き合い方も紹介しますのでご安心してください。
娘が一人寂しく生きることになってしまうかも・・・
一生独身のままだと、ほぼ確実に幸せになれません。
その理由は、独身の女性は既婚の女性よりも「幸福度が低くなる」とわかっているからです。
2018年に明治安田生命がおこなった調査の結果を紹介します。
40~64歳の女性において、「現在、不幸である」と回答した割合は、既婚者と未婚者で次のような差が生まれました。
「不幸である」と回答した人 | |
子どもがいる既婚者 | 15.4% |
子どもがいない既婚者 | 15.8% |
未婚者 | 34.2% |
つまり、未婚のまま40代以上になると、2倍も不幸と感じやすくなるわけです。
結婚できなかったことを一生後悔する
未婚のまま年を重ねると、結婚できなかったことを一生後悔しかねません。
40代、50代になると、周りはほとんど結婚しているからです。
そうすると周りと自分を比べてしまい、「あのとき結婚していれば」と後悔します。
40代以降は、30代と比べ物にならないくらい結婚できる可能性が激減します。
一生後悔しないためにも、30代のうちに結婚相手を見つけるのが大事です。
寂しい人生を送ることになったら親を恨む可能性も高まってしまう
結婚できなかった人は、かならず「なぜそうなったのか」という原因を探ろうとします。
そして、ほとんどの場合、結婚できなかった原因を「自分以外にある」と考えます。
なぜなら「自分に原因がある」と考えてしまうと、誰のせいにもできず、自分自身を責めてしまうことになるからです。
結婚できなかった原因が「自分以外にある」と考えたときに、一番に思い浮かぶのは親です。
「自分が結婚できなかったのは、魅力的な人間に生んでくれなかった親のせいだ」
このような考えに至るのも、不自然なことではありません。
悲観的になってしまうかもしれませんが、「そういったケースもある」程度で受け止めて、次で紹介する対策を実行しましょう。
娘の気持ちを知りたいなら話し合うべき
まとめると、30代独身の娘がいるのは恥ずかしくないにせよ、親子ともに適切な危機感を持つ、そうでなければ娘(ご息女)が不幸と感じてしまう未来になりかねません。
そこで気になるのが「娘はどう思っているのだろうか」という点ですよね。
娘(ご息女)の気持ちを知るためには、腹を割って話し合うのが大事です。
ただ、話し合う際にはいくつかの注意点があるので気をつけてください。
注意点をしっかり把握しておけば、親子間に溝が生じないように話し合えます。
記事の後半で、注意点と向き合い方をしっかり解説します。
ぜひ最後までご覧ください。
30代独身の娘が考えていること
話し合う前に、一般的な30代独身の女性が考えていることを紹介します。
考え方・生き方が多様化している時代ですが、30代独身の女性は大きく3つに分けられます。
- 本気で結婚したい
- 婚活中だが生涯独身も考えている
- 結婚は考えていない
どの考え方も、けっして悪いものではありません。
それぞれ解説します。
本気で結婚したい
中には、「口には出していないけど婚活している」という女性もいます。
ある結婚相談所の調査によると、結婚願望がない30代女性は10%程度しか存在しません。
実際に、一般的な結婚相談所でもっとも多いのは30代の女性です。
娘(ご息女)が本気で結婚したいと思っているなら、余計な口出しは無用です。
後ほど事実を交えて紹介しますが、口出しするとかえってやる気を失わせてしまいます。
婚活中だが生涯独身も考えている
真剣に婚活しているものの、半ばあきらめて生涯独身の道を考えているケースもあります。
一人で住むためのマンションを探したり、老後の資金を貯めたりしている女性が多いです。
この場合、ご息女には「結婚を諦めるべきではない」とアドバイスするのがおすすめです。
30代ならまだ結婚できる可能性は少なくありません。
生涯独身を考えるのは40代以降でも遅くないので、話し合いの場で「婚活に集中してほしい」と自分の考えを伝えてみましょう。
ただ、その際に必ず注意しなくてはいけないのは、ご息女の気持ちも考慮することです。生涯独身を考えている背景には様々な理由があります。
例えば「婚活でうまくいかず、疲れているから」というケースです。
そう感じている娘に対して、単純に諦めるべきではないと伝えるのは心無い一言になってしまいます。
まずはなぜ「生涯独身」と考えているかの背景に共感し、その上で婚活を諦めるべきではない旨を伝えるようにしましょう。
結婚は考えていない
上述したとおり、30代独身女性の10%には結婚願望がありません。
この場合、「なぜ結婚を考えない、という選択をしたのか」が大事です。
以下のような理由なら、諦めるべきではありません。
- 自分に自信がないから
- つらい恋愛経験があるから
- 婚活がうまくいかなかったから
この場合、励ましながら二人三脚で婚活を進めましょう。
「そもそも恋愛自体に興味が沸かない」といった場合でも、ご息女の考えを責めたり否定したりしてはいけません。
30代独身の娘にやってはいけないこと
上で解説したように、30代独身の娘がどう考えているのかを知るためには話し合いが大事です。
話し合いの際は、以下の点に注意してください。
- 結婚に対してしつこく口出しする
- 娘の意見を否定し続ける
- 一人で勝手に行動しない
なんの考えもないまま話し合いをはじめてしまうと、喧嘩になったり誤解されたりする恐れがあります。
結婚に対してしつこく口出しする
ご息女がどのような考えを持っていても、しつこく口出しするのは良くありません。
結婚したい気持ちがかえってなくなってしまいます。
これは心理学で「心理的リアクタンス効果」として知られています。
人間は「やろう」と思っているときに「やりなさい」と命令されたら、逆にやりたくなくなってしまうのです。
命令や口出ししたりするのではなく、「応援するね」「がんばろうね」と娘の気持ちに共感するのが大事です。
娘の意見を否定し続ける
ご息女がどのような気持ちであっても、否定し続けてはいけません。
親子間の仲がより悪くなってしまいます。
ただ、中にはご息女と考えが違う方もいますよね。
その場合、否定するのではなく受け入れたうえで、お互いの考えをすり合わせるようにしましょう。
一人で勝手に行動しない
「心配だから」と勝手に相手の男性を見つけてきたり、結婚相談所に資料請求したりするのは良くありません。
娘にプレッシャーを与えてしまう恐れがあります。
上述した「心理的リアクタンス効果」と同じで、プレッシャーを感じるとかえってやりたくなくなってしまいます。
お互いの合意形成が取れてから行動しましょう。
30代独身の娘に対する向き合い方
次に、具体的な向き合い方を4つ紹介します。
- まず一番の理解者になる
- 娘と自分の考えをすり合わせる
- 具体的な結婚相手を思い描く
- 二人三脚で婚活を進める
これらの向き合い方を把握した上で、腹を割って話し合いましょう。
まず一番の理解者になる
まずは娘にとって「一番の理解者になる」ことを意識してください。
人間には一貫性と呼ばれる習性があり、「自分を理解してくれている」と感じる人の意見を聞くのです。
たとえば、娘(ご息女)が「3年は結婚するつもりがない」と言ったとしましょう。
「3年なんて待てない」という気持ちを持っていたとしても、ぐっと抑えて、「そうなんだね、3年は待ちたいんだ」と理解するようにしてください。
娘と自分の考えをすり合わせる
ご息女の考え方を理解した上で、「こう考えている」という気持ちを伝えましょう。
伝えることによって、「お母さんはこんなふうに思ってくれていたんだ」と感じてもらえます。
たとえば、上で挙げた例の場合、このように返事しましょう。
「3年は結婚するつもりはない、っていう気持ちはわかった。3年間、私は◯◯に結婚のことは何も言わないよ。でも、私には『結婚して花嫁姿を見たいな』って気持ちもあるの。だから、婚活の準備だけはしておいてくれるかな」
次のような内容でも角が立ちません。
「それに、世の中の男性は子供が欲しいと考えているものなの。今は医療が発展しているから実際は35歳以上でも子どもは産めるけど、男性側はそうは考えてくれないものなの。同年代の世の中の男性は、35歳女性を一つの区切りにして、婚活をしているの。分かってはいると思うけども、一応ね」
このように伝えることによって、お互いの考えがまとまります。
具体的な相手を思い描く
お互いの考えを言い合ったら、具体的な結婚相手を思い描きましょう。
同じ結婚相手を思い描くことで共通の認識ができ、仲間意識が生まれるため、お互いの考えをより一致させられます。
思い描く際は、なかば冗談交じりでも構いません。
「やっぱり年収は少なくとも◯◯万円がいいよね」
「身長はどのくらいがいいかな」
二人でこのような話をして、「どういう男性と結婚したい・してほしいと思っているのか」をお互い知っておきましょう。
二人三脚で婚活を進める
結婚に対するお互いの考えがまとまったら、二人三脚で婚活を進めましょう。
二人三脚で婚活を進めることによって、結婚できる可能性も効率性も2倍になるからです。
最近は、忙しいご息女に代わって母親が結婚相談所に話を聞きに来るケースも増えています。
勝手に婚活を進めるのではなく、ご息女の同意のうえで役割分担して進める上では効率的な手段です。
わたしたち、結婚相談所マリッジへも、親御様が代わりに相談にいらして、ご息女が婚活を開始し、その後数ヶ月でご成婚へ至ったというケースもたくさんあります。
「娘に素敵な男性を紹介したい」と考えるなら、ぜひご検討ください。
まとめ
30代独身の娘(ご息女)に対する向き合い方をまとめます。
- 30代独身はけっして恥ずかしいことではない
- まずは娘(ご息女)が「どう考えているのか」を理解するために話し合いの場を設ける
- どのような考えでも否定したり口出ししたりせず、理解する
- その上で、自分の考えを正直に伝える
- お互いの考えをすり合わせて、認識を共有する
30代は理想的な結婚相手を見つけられる可能性が高い、女性にとってギリギリの年齢です。
余計な口出しはよくありませんが、ご息女としっかり話し合って、早めに具体的な婚活プランを考えましょう。